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インフェルノのダン・ブラウン著、最新作「オリジン」の感想

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インフェルノの原作ダン・ブラウンが書いた、ダ・ヴィンチ・コードで有名なラングドン教授シリーズの最新作「オリジン」を読みました。
ラングドン教授シリーズの中ではオリジンが2番目に好きです。

 

オリジンは

ラングドン教授が友人の頼みで、世界の名所に行く→
事件に巻き込まれ美女と逃亡→
謎を解きながら事件解決→
ちょっと美女といい感じになるが、さよなら→
最後に誰かが裏切者で真犯人であり、そこには世間には公にできない理由があるが、読者とラングドン教授は謎が解けてスッキリする

 

というラングドン教授シリーズの黄金パターンを決して崩さない、あっさりした名作でした。

今回の「オリジン」のラングドン教授の舞台はスペインのビルバオバルセロナの美しい建築物が舞台になっています。

 

ビルバオではおよそ、見た感じは美術館とは思えない「グッゲンハイム美術館」が舞台となります。

 

バルセロナでは世界で最大級に有名な建築物の一つであるガウディの「サグラダファミリア」や「カサ・ミラ」が舞台となり、ラングドン教授が謎を解き明かすためにバルセロナの街を奔走します。

  

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オリジン(ダン・ブラウン)のあらすじ

今回はハーバードでの教え子であり、世界有数のお金持ちであり、テクノロジー預言者とも言われる有名な未来学者のカーシュに呼び出されスペインのビルバオへ向かうラングドン教授。

 

カーシュはスペイン・ビルバオグッゲンハイム美術館で、館長のアンブラ(美人)の協力を得ながら、「われわれはどこから来たのか」「われわれはどこへ行くのか」という人類最大の謎を解き明かす映像を発表するという。

 

この発表には世界中から関心が集まっている。

 

ちなみに、日本人にはなじみがあまりないかもしれないが、種の起源というのは宗教的にはタブーとされているところがあり、内容によっては信仰をゆるがす大問題になりかねない

※神様が世界を作ったという教えがあるので、科学的に解明されると整合性がとれなくなってしまう

 

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 ↑スペイン・ビルバオグッゲンハイム美術館写真


スペイン・ビルバオグッゲンハイム美術館にやってきた、ラングドン教授は受付でヘッドセットを手渡される。

 

ヘッドセットからはイギリス訛りの英語を話す博識な男性ウィンストンがグッゲンハイム美術館の建物や作品についての説明を会話しながら行ってくれる。

 

その博識ぶりに驚くが、実はウィンストンは人工知能つまりAIだった事を知る。
知った後も、その滑らかな会話術に驚きを隠せない。

 

そして、カーシュが「われわれはどこから来たのか」「われわれはどこへ行くのか」という人類最大の謎を解き明かす動画を発表する直前に、何者かによって、額を撃ち抜かれ殺害される。

 

もちろん、カーシュが暗殺された映像はライブで配信されており、世界中で大きな話題となる。
だが、カーシュが殺害されたことにより、人類最大の謎を解き明かす動画は流すことが、出来なくなってしまう。

 

しかし、グッゲンハイム美術館館長のアンブラは謎を解けば他の手段で、動画を流すことが出来るかもしれないとラングドン教授に告げる。

 

カーシュの意思を継ぐべく、二人は事件現場から脱走を図り、カーシュの自宅があるバルセロナの「カサ・ミラ」へと謎を解くために向かうことになる。

 

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バルセロナのカサミラ

 

ダンブラウン「オリジン」感想(ネタばれあり)

オリジンはダンブラウンのラングドン教授シリーズの中では2番目に好きです。
一番は「ダヴィンチコード」。

 

ほかの作品と比べて、さらっとしています。

たとえるなら、

悪魔と天使→アメリカのハンバーガ
ダ・ヴィンチ・コード→バタークリームたっぷりフランス料理
インフェルノ→油ギトギト系ラーメン

だとすると、オリジンはあっさり和食のうまいそばみたいな感じでした。


前作の「インフェルノ」では最後に全世界の三分の一が不妊になるという、超絶恐ろしいウィルス?的なものをまきちらして終わったのですが、そのことには触れられていませんでした。


今回のテーマは「人はどこから来て、どこへ行くのか」と、AIについてかなぁと思います。


オリジンで語られるのは、
どこから来たのか→
人は神様が造ったのではなく、生まれた過程は科学的に証明できるということ

どこへ行くのか→
スマホが現在に浸透しているように、人類は頭にマシンを埋め込むだろう、テクノロジーとの融合?

正直どこから来て、どこに行くのかはすとんと納得できる見解でした。
宗教的概念が薄いせいもあるのかもしれません。
あと、テクノロジーとの融合はSFで、もう飽きるほど見ているからというのもあるかもしれません。

そして、今回の「オリジン」ではAIのウィンストンが大活躍します。
あまりの有能ぶりに、ラングドン教授も非常に信頼をおいていますし、読者もイギリス訛りの英語を話すウィンストンに好印象を持っていたはず。

しかし、ウィンストンが生みの親であるカーシュを暗殺させた張本人つまり、黒幕でした。

ウィンストンは今回の発表をより効果的に多くの人間に見てもらうために、総合的な判断から、カーシュをみんなの見ているまえで、殺害したのでした。
※カーシュは実は末期がんに侵されており、あと数日の命でした

AIが人を殺す…2001年宇宙の旅のHALですやん。

と、思った人はおおいはず。

 

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